AGCは「金の卵を産む鶏」なのでしょうか。

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企業概要


日本板硝子と並ぶ世界最大級のガラスメーカーです。三菱グループの一員であり、日経平均株価の構成銘柄の一つでもあります。建築材料、自動車向けなどのガラスを中心に、電子部材やその他の化学関連素材を製造・販売しています。特に、ガラスについては、世界における最大手で、現在の主力製品は、建築用ガラス、フッ素化学製品です。

ここ数年の業績


2022-10-06 売上


2022-10-06 売上2


コロナの影響はあったようですが、収益は右肩上がりに伸びています。

ROE・ROA


2022-10-06 ROE


一般的に、ROEは10%以上、ROAは5%以上あれば良いと言われています。
これらの指標は、少し物足りなさを感じますが、製造業、中でもガラス産業においては同業他社も低めのようです。

EPS・時価総額


2022-10-06 EPS2022-10-06 時価総額















EPSは、変動が激しいようですが、長期で見れば伸びています。株価も回復傾向で、時価総額も1兆円を超えてきました。

PER・PBRチャート


2022-10-06 PER2022-10-06 PBR















一般的に上場企業の場合、PERの値は「15倍」がひとつの水準とされています。
PBRは、割高なのか割安なのかをはかるものさし、いわゆる投資指標として使われます。
PBRが1倍であれば解散価値と株価が同じ水準ということになり、低いほうが割安です。
これらの指標には、割安感があります。2020年~2021年は株価が上昇傾向で割高となっていましたが、2022年は下落して割安となっています。それでも5,000円前後というのは少しハードルが高いですね。特化した産業なので、需要に大きな変動がないとは思います。

ここ数年の株価


2022-10-06 株価


コロナ禍で少し下げたものの、回復傾向です。長期で見れば株価も上昇しています。投資家の注目度もそれなりにあるようです。4,000円を割ったところで買えれば良かったですね。

優待・配当


2022-10-06 配当


2018年からは、3%越えの利回りを維持しています。連結配当性向は、40%を目安とした安定的な配当を目指しているとのことです。突出した年度は、株主還元の意志も感じられます。
株主優待の制度はありません。配当権利確定月は、12月,6月です。

参考資料


PER:株価収益率

PER=時価総額÷純利益   PER=株価÷一株当たり利益

時価総額というのは企業規模を表す指標で、「株価×発行済み株式数」で求めることができます。
一般的に上場企業の場合、PERの値は「15倍」がひとつの水準とされています。
PERが小さいほうが、株価は割安ということになります。しかし、PERが高いということは投資家がその企業の成長性に期待をしているということでもあり、株式市場におけるその企業の評価の高さを表している側面でもあります。PERに着目するときは、同業種のほかの企業の数値と比較することも必要です。PERがマイナスになるのは、純利益がマイナス、つまり損失が出ていることが原因です。割安ということではありません。

PBR:株価純資産倍率

PBR(株価純資産倍率)=時価総額÷純資産
PBR(株価純資産倍率)=株価÷一株当たり純資産(BPS)

PBRは、企業の純資産から見た株価やM&Aの算定価格が割高なのか割安なのかをはかるものさし、いわゆる投資指標として使われます。PBRが1倍であれば解散価値と株価が同じ水準ということになります。低いほうが割安です。


ROE:自己資本利益率

ROE(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
ROE = 当期純利益 / 売上高 × 売上高 / 総資産 × 総資産 / 自己資本

自己資本からどれだけ利益が出たのか、自己資本に限定した経営効率の程度が分かります。

ROA:総資産利益率

総資産を使ってどれだけの利益を生み出したかを示した指標です。

ROA:総資産を使ってどれだけの利益を生み出したかを示した指標
ROE:株主から集めた自己資本をもとにどれだけ儲けたかを示した指標

ということになります。
ROAは、自己資本だけでなく金融機関から借り入れた負債(他人資本)も含めた調達金額(総資産)をどの程度効率的に運用できたかを示す指標なので、株主目線ではなく「会社全体としての」投資効率を示す指標であると言えます。

財務指標として活用されるROE・ROAは、一般的に値が高いほど企業の評価も高いことになります。
逆に考えれば、ROEやROAの評価が低いと企業が十分に収益を上げていないと考えられ、企業価値の低下が予想されるということです。

EPS:1株当たりの当期純利益
EPS=当期純利益 ÷ 発行済株式総数
EPSは値が大きければ大きいほど企業の収益は高いことを示します。EPSを見ることで、当期の状況を把握することができます。また、その推移を見ることで会社の収益が好調であったかがわかり、今後の企業の成長見込みを判断する一つの材料になります。

皆さんおっしゃるように、投資は自己責任です。取り上げた銘柄も推奨するものではありません。
興味を持たれた方は、あらためて最新のデータをご自分で調査願います。
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